火の鳥はしなやかに雄々しく

PHOENIX(不死鳥)


永遠の時を生きるという伝説上の鳥である。

世界各地の伝承では、その涙は、癒しを齎し、血を口にすると不老不死の命を授かると云われている。不死鳥、もしくは見た目または伝承から火の鳥とも言われる。数百年に一度、自ら香木を積み重ねて火をつけた中に飛び込んで焼死し、その灰の中から再び幼鳥となって現れるという。

Wikipedia フェニックスの項より。

*1

―ペンライトが無数に点滅する中、異様にも4人の挨拶から始まったLIVE。黒の衣装で毅然と前を見据えて言葉少なに語る。その後赤い衣装に身を包み、歌われるのが GIMME LUV。ここで4人はまさに不死鳥になった…。―

ファンの前に立つことを渇望し、食い尽くさんばかりの彼らの覇気にすっかり息を飲んで画面に釘付けになった。

そんな圧倒的な強さを見せつけられた後に、歴代メドレー。未練なんて欠片もなくて、過去の思い出で片付けることもせず、自分達が歩んだ道のりを積み重ねた「歴史」として晴れやかにみずみずしく再現する彼らの姿には涙はなくて。ただただかっこよかった。爽やかに、妖艶に、繊細に、大胆に。

私が初めてNEWS以外で買ったジャニーズDVD。

かなり世間との時差がありますが、やっと観ることができました。今までNEWS以外で友人から嵐はちょくちょく見せてもらう機会があったのですが、新たな扉を叩いた率直な感想をつらつらと。

歴代のメドレーで年代を振り返って行く時に、曲の雰囲気が時代によってだんだんKAT-TUN色に染まっていって重く力強くなって高まった。

まず、KAT-TUNライブの雰囲気は怖いという昔から染みついた私の先入観がバリバリあったので、意外にフラットでポップな要素もあることに安心した。しかしながら要所要所でいい意味で暴力的!

【中丸さんの場合】


 中丸さん「声が小さいよ!!(怒気)」

注意ってもんじゃなくて怒られるファン。

かと思いきや、

 中丸さん「さあ!拳を上げるんだ!(棒)」(Peacefuldays

…謎の虚無感に襲われる。

それだけではなく、

 中丸さん「と見せかけて終わらな〜い!」(SPIRITからのBOUNCE GIRLの流れ)

中丸さんじらすのお上手ね!っほい!cv.小山(NEWS)

  中丸さんにもてあそばれる感じはすごく嫌いじゃないです。

【上田さんの場合】


エッジの効いた巻き舌の咆哮

水浸しのステージでひたすらバシャバシャ水を蹴る(恐らくファンにかかってる)

ちょっかいを全力でかける→主な被害者田口さん。(タックル、カンチョーetc)

  暴力的でかわいい。パフォーマンスの過激度MAX。

【亀梨さんの場合】


衣装いつも細い腰回りに何かしら布をひらひらしていて可憐かつ妖艶(特にMCカメ―の服装がかわいかった。紫。)

亀梨サンタクロース和也がお茶目でかわいい。なぜか泣きたくなる(White X'mas)

終盤突如はだけ出すとこちらが目を背けるほどの官能性

  ご尊顔を拝見させていただきまして、ありがたき幸せ…!という気分になる。

【田口さんの場合】


 ダンスの角度が違う。鋭利。

 天真爛漫な天使↔冥土に誘う死神 の振り幅(鎌持たせたい)

 入口出口田口は縁起物

  田口さんの姿はいつ見ても暴力的な美しさ。

冒頭に書いたように、不死鳥は涙で人々を癒やすとあるけれど、涙一滴もなかったこのコンサートはファンの人たちに癒やしではなく圧倒的な熱狂を与えて、さらなる高みに押し上げる力で相殺している感じがすがすがしさを覚えた。

ただPHOENIXの時、火に囲まれた中での上田さんの目が忘れられない。

自ら火に飛び込むという苦しみを訴えてきたと同時にそれを乗り越えて新たに生まれ変わる覚悟がはっきりと見えた、そんな目でした。

最後のBLESS


GOODBYE... どうか笑って GOODBYE... 約束を

 私CDでもここの田口くんがすごく好きなんです。聴いて一気に虜になった歌声。


MY LOVE... 愛しい人へ MY LOVE... アリガトウを

 さらっと歌って帰って去って行くKAT-TUNは最高にかっこよかった。

そしてアンコールの4U


不確かなこの街で 埋もれかけていた
この絆1つ以外 何もいらない THANK YOU FOR YOUR SWEETNESS
YOU'RE MY LAST GIRL... IT'S YOU!

 不確かな日々の中で唯一の道しるべは君との絆。最後の言葉はKAT-TUNからの最高 の愛の言葉で締めくくられた。

4人は最高にギラギラして、ふわふわして、キラリと光っていました。

火の鳥はしなやかに雄々しく新たな年をスタートさせた。KAT-TUN自身がまさに縁起物だなあと見終わった後に感嘆のため息をつき、いろんなエネルギーを根こそぎ持って行かれた心地よい疲労感を感じた次第です。

あと生で観れなかった悔しさをちょっぴり感じました。楽しかったですありがとう。