残された音や言葉を。〈2〉
先日の続き。
ダ・ヴィンチ8月号2004ー2014フジファブリックインタビューにて。
このインタビューを見てお恥ずかしながら初めて『会いに』の存在を知りました。志村さんがメロディーとサビの「会いに行くよ」というワンセンテンスだけを残し、ベースの加藤さんが残りの歌詞を書いて完成させた曲。
唯一残っているフレーズが「会いに行くよ」だから……僕は志村くんのことを考えたんです。
彼のことを思っていたら、言葉が自然と出てくる感じでしたね。
そうして作った歌詞の一部。
君に言葉持って行くよ
この人たちの音も声も好きだけれども、一番好きなのは言葉である。大事に大事に紡いでいるのがまざまざと感じられるからだ。そしてそれは私たちが取りこぼしているようなことを丁寧に掌で掬って(救って)くれるようなもので。
志村さんから確実につながって、「フジファブリック」の言葉として新たにまたこの瞬間にも生み出されているのだろう。
私はこれからも彼らの歌に言葉に耳を傾けて、ノスタルジックに浸りたい。
そうそう、志村さんは小説を読むのに凄く時間がかかっていたらしい。物語の要所要所でサントラを作ってしまうからだとか。
特に村上春樹作品のサントラ作りは実に楽しい。
志村さんと村上作品。すごく腑に落ちた。
今度、ノルウェイの森を再び読むときのBGMを作品中から探してかけてみようと思う。